[QuarkXPress奮戦記 vol.27]

画像リンクを考える(5)

■画像ファイルはドキュメントと同一階層にまとめるのが安全

サンプル

 QuarkXPressのドキュメントと画像ファイルは、同一フォルダの同一階層にまとめるのが最も安全だ。とりわけDTPデータは、出力などのためにデータをまとめて別のマシンに移動することがほぼ確実なのだから、こうすることがミスを少なくするだろう。
 画像ファイルをフォルダにまとめた場合、同じディスク上であれば問題ないが、別のディスクに移動すればたちまちリンク関係が切れることになる。
 作業をやりやすくするために作業中は画像フォルダを作ってそこにまとめたり、あるいはあちこちのフォルダにある画像にリンクしている場合は、最終的にファイルメニューの「出力ファイルの収集」でひとつのフォルダにまとめるのがよい。

■出力ファイル収集時の注意点

 しかし、出力ファイルを収集しても、元のファイルが同一ディスク上に残っていれば、リンク関係は元のままとなる。先の実験では、ドキュメントを動かした場合のケースに相当する。
 たとえば、製作したマシンにMOをマウントしてコピーし、画像がちゃんとリンクされているかを確かめようとMO上のQuarkXPressドキュメントを開いても、それはまず間違いなく「OK」となっている。元のファイルにリンクしているのだから「OK」となるのは当たり前で、これでは何のチェックにもならない。チェックするなら、別のマシンで開いてみなければ意味がないということだ。
 また、収集したあとで画像ファイルを訂正する必要が生じた場合、収集したフォルダ内の画像ファイルを訂正したのに、ドキュメント上では変化がないという経験はないだろうか。これも、元のファイルとのリンク関係が生きているのが原因だ。
 こうなると、効果的にリンクを切る術を知っておきたくなる。

■画像ファイルとのリンクを切る方法

 画像リンクを切るのは、画像ファイルが「変更」なり「移動」となればよいわけだが、最も手っ取り早いのは新しいフォルダを作って、そこに移動することだろう。これは今回の実験でも確認しているが、「DTPフォーラム」上で98年3月、大熊@tonanさんに教えられたことでもある。
 「変更」にするには画像ファイル名を変えればよいが、たくさんあれば手間もかかるし再リンクの場合のミスの元にもなる。かといって、たくさんの画像をデスクトップに移動したりゴミ箱に入れるのもうっとおしい。
 フォルダで画像ファイルを管理している場合は、同一ディスク上ならそのフォルダをどこに移動しても追いかけてくるのだから、リンクを切ることができない(これはOSのバージョンとも関係するようだが未検証)。
 だから、新しいフォルダに移動するのが簡単でかつ管理しやすい。
 もうひとつ、収集したりコピーしたりしたのち、元のファイルやフォルダを圧縮してしまうという方法もある。削除してしまってもよいが、何かのために残しておきたいという場合にはこれもいいだろう。

 画像リンクに関してはほかにも細かい点でいろいろとあるようだが、さしあたりこのあたりを知っていれば、ずいぶん快適に作業できるように思う。

(記/1999年11月)

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