2003年7月10日(木) 天気 : 晴れ 一時 雨

月の桂・にごり酒

このところ深夜仕事を強いられたが、それを気にしてか、クライアントからお酒を1本いただいた。京都・伏見の「月の桂・にごり酒」の1.6合くらいの小ビン。ありがたく頂戴し、風呂上がりにさっそくいただいた。

「月の桂」がにごり酒を出しているのは知っていたが、飲むのは初めてだった。もちろん純米酒。
飲んでみると、とてもうまかった。何がうまいかというと、ちょっとした「たれくち」感覚が味わえるから。つまり、炭酸ガスを含んだキレのいい舌ざわりなのだ。

「にごり酒」というのは白濁したお酒のことだが、これはようするに「もろみ」状態の酒と理解できる。つまり、タンクに仕込んでまだ発酵中のお酒。解説を読んでも「『もろみ』を特別に濾し」たものだという。
「たれくち」というのは、この「もろみ」から絞ったばかりの酒のことだ。後処理が何もされていないので、酵母菌の働きによる炭酸ガスを含んでいる。僕は数年前に酒蔵取材で初めて「たれくち」をいただいてから、この炭酸ガスを含んだ味が気に入ってしまった。
普通「たれくち」は澄んでいるから、このお酒はたぶん「もろみ」状態をうまく残した「たれくち」ということではなかろうか。

そんなわけで、この「月の桂・にごり酒」のビンはアッという間に空いてしまった。なんだかハマりそうな予感がする……。