[ひとりごと(1997.11.10)]

徹夜は不効率だ

 先日は徹夜した。だけど徹夜しても仕事は終わらず、翌日はボロボロだった。結局、納めるのが1日遅れてしまったから、何のための徹夜だったのかと思ってしまう。

 僕は基本的に、納期の前日までに仕事を終えるように努めている。たとえば納品が夕方であったとしてもそうしている。午後の納品だから午前中に仕上げようなどと思っていると、バタバタしているうちに時間が過ぎ、結局間に合わなかったということが何度かあったためだ。それに朝に弱い僕にとって最悪なのは寝過ごしてしまうことだから、前日に終えておくのは、いわば保険なわけだ。
 もっとも「前日までに」というのは、「その日の朝までに」ということも含んでいる。だから深夜の仕事が増える。徹夜はどちらかというとその延長だ。

 それにしても先日の徹夜ははかどらなかった。組版にも得手不得手があって、商品名や値段がゴチャゴチャと並んでいるような広告類は、どうもなかなか好きになれない。とにかく、見ただけで「これは入り切らない」とすぐにわかるくらいの原稿量なのだ。「そこをなんとか」と言われて、仕方がないから小さな字で詰め込むことになる。なんとか終えた時はヤレヤレと思うが、しかしそれは全体の1ページに過ぎないのだ。
 はかどらない時は休憩が増える。休憩といっても、たいがいネットサーフィンしている。あっという間に30分や1時間がたつ。さて仕事に戻ろうと思っても、あまり休んだ気がしない。考えてみれば、ディスプレイを見ているという点ではまったく同じなのだから、目が休まらないのは当然だ。
 朝になってくると疲れが出てくるから、仕事はますます進まない。気がついたらマックの前で椅子に座ったまま眠っている。何かの拍子に目を開けるたびに、時計の針は30分とか1時間単位で進んでいる。
 電話がかかってくる。「ふぁい……」なんて感じで出るものだから、相手は明らかに「こりゃダメだ」という反応だ。

 結局その日は、普段なら1時間ほどでできてしまう仕事が半日かかってもできなかったし、「あとでかけなおす」と言っておいた電話をかけるのも忘れてしまうなど、さんざんだった。
 こうして、やっぱり徹夜なんかするもんじゃないといつも思うのだが、ついずるずると同じことを繰り返している。

(記/1997.11.10)


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