[えでぃっとはうすのときど記]

不在者投票

 今度の日曜日に親戚の法事に行くことになったので、不在者投票に出かけた。せっかくの権利なのだから、これまで選挙は欠かさず投票している。不在者投票は何回目になるだろうか。

 会場は区役所の3階にあり、すでに先客で賑わっていた。
「こちらが小選挙区の投票用紙でゴザイマス……」
 投票の申請をして少し待つと、いかにもアルバイトですといった格好のおねいさんが、普段は使わないのではないかと思われる「ございます」調で説明する。
 用紙は3枚あって、小選挙区、比例区の投票と、最高裁裁判官の審査。記入したらそれぞれ二重封筒に入れ、最後に外封筒に投票者の氏名を自署するようになっている。

 いまさらだが、ここでひとつ疑問がわいた。なぜ投票者の名前を書くのか、と。これだと記名投票になるのではないの?
 とはいえ、なぜかと聞く勇気もなく、まさかそんなことはないだろうと投票を済ませ、けどブツブツと考えながら帰ってきた。

 通常の投票とダブらないようにするため? いや、最初に投票申請する際に選挙人名簿でチェックするはずだから、仮に当日再度投票所に行けば受付でチェックはされるはず。
 では申請と投票を照合するため? なかには投票用紙一式を持って帰ってしまう人とかあるのだろうか……。

 そんなことを考えながら家の近くまで帰ってきて、気がついた。
「あ、だから二重封筒か!」
 内封筒はもちろん無記名なので、外封筒から出せば投票者はわからない。開票の手続きはよく知らないが、外封筒で投票申請者と投票者を照合したとしても、そこから出した内封筒をシャッフルし、しかるのちに封筒から出せば無記名性は保たれる。

 だよね〜、と一人で納得してみたものの、そんなことなら聞いてみればよかったと思う。アルバイトのおねいさん、答えられるやろか。次の機会が楽しみになってきた。

(記:2003/11/06)



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