[えでぃっとはうすのときど記]

円徳院の縁側にて

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 取引先の招待で昨日、高台寺塔頭の円徳院を初めて訪ねた。
 抹茶をいただき、参拝順路にしたがって寺内をめぐり、「雪月花」と呼ばれる豆腐粥をいただいて、最後は北庭に面する縁側に出た。
 この日は、夜に庭のライトアップがあるという。縁に座ったのが午後4時20分頃、陽は傾いていたがもちろんまだ明るい。しかし、このごろだと午後5時くらいには暗くなるので、せっかくの機会だから待つのもいいのではないか、と考えた。

photo ただぼけっと座っている、というのは日常生活ではなかなかない貴重な時間だ。
 東山には、ねぐらに帰ってきたカラスの鳴き声がこだましている。縁側には他の参拝者が次々と出てきて順次入れ替わっていたが、夕闇が近づくにつれて、座り込む人が増えてきた。

 4時45分頃、まだ明るかったがライトが点灯された。5時をまわるとようやくあたりが暗闇に包まれはじめ、次第に庭がライトに浮かび上がってきた。結局、寒風の中で約1時間座っていた。

 こうしたのどかな時間が壊されてはいけない、と思う。

(記:2003/12/15)



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