京のお酒エッセー

京都は伏見だけでも20を超える酒蔵がある酒どころ。そんな京都府内の地酒を飲みながら、リアルタイムで綴るお酒の話。
おおむね月1更新。飲み手・書き手=小国文男

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純米にごり「ピチピチ」(福島県・小原酒造)

2011/05/04 (水) | 東北の酒

pichi_1s.jpg 冷蔵庫でしっかり冷やせていたからだろうか、「お部屋中まっ白になっても当店は一切関知致しません」との注意書きのある「保存と開栓のご注意」に書かれていたほどには、この「ピチピチ」は暴れなかった。むしろビンを振って、沈殿したオリをまぜたくらいだった。
 同様のにごり酒をつくっている蔵は京都にも「月の桂」があって、先日も「龍馬に恋して」を飲んだところだが、その時はけっこう暴れた。だから、もちろん慎重に、ゆっくり振ったことは言うまでもない。

pichi_1.jpgpichi_2.jpg 僕は活性酒に目がない。よーするに大好きなのだ。
 なので、先日「蔵粋」を買った時、同じ蔵でこの「ピチピチ」を見つけていっしょに買い求めた。残念ながら4合ビンが売り切れだったので、買ったのは300mlビン。2合に満たない。飲む前から明らかだったが、さっき開けたところなのに、もう飲みきってしまった。

 開栓時は静かだったが、注いだコップを上から見ると、小さな泡が上がってきているのがわかる。ビンのフチには泡が盛り上がっている。「おー……」という感じだ。
 もっとも、銘柄にもなっている「ピチピチ」と泡が弾けるというよりは、泡がモリモリと盛り上がっているような印象だ。むろん、僕的にはこの方が好印象なのだ。

 乳白色なので、この泡は横からは見えない。シャンパンのように横から見えればとも思う。
 ただ、シャンパンのように1本のスジとなって立ち上る泡(グラスや入れ方にもよると思うが)ではなくて、コップ全体に立ち上っている感じがする。

 口に含む。香りは強くない。それよりも炭酸味がサワー感を引き立てる。15度のアルコール度数があるのをつい忘れてゴクゴクと飲んでしまう。いや、飲めてしまう。アテはいらない。というか、そういうことを考える間もなく、お酒の方がなくなってしまった。

 いやー、やっぱり活性酒は旨い。文句なし。

【データ】
純米にごり「ピチピチ」
醸造元:小原酒造株式会社(福島県喜多方市)
製造年月:2011年4月
原材料名:米・米麹
精米歩合:60%
アルコール分:15度

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